1/7はれ

学校最後の日

すっかり帰り支度を整えて教室に戻ると、もうみんな席に座っている。教卓の目の前の自分の席に行くのが何となく忍びない。遅れて来たことが面白くないみたいですれ違いざまに教師が妨害してくる。

卒業試験の結果は30点だったそうで、今まで110点くらいでなんとか通したことはあったけれど、今回は本当に異例中の異例とのこと。確かに一夜漬けみたいな感じで試験に臨んだのだが、それほどまでに酷かったとは思わなかった。試験の後日に教師に結果どうだったか聞いてみたことがあったけれど、それではなるほど良い返事が出来るはずもない。一度卒業したあとわざわざまた最後の学年から入ったので大目に見てくれたのだろうか。

配られた解答用紙と答案と配点表を見てみるけどなんだかまとまりがなくて分からない。しょうもないところで点数が取れてないので結果は仕方ないのだろうと思う。国語の答案をめくっていくと値札のついた雑貨類がたくさん並べられている。「あれ、これは要らないと書かないと全員に買わされるシステムなのか…」これら全額が支払われるのだとしたら点数が低いのも分かるかもしれない気がした。

今日はこのあと彼女と一緒に帰って反省会をしようと思う。配られるプリントを後ろに回す。なんとなく終わったような空気になって、彼女が「もう帰っていいですか?」と言う。良いと返事があったのでそのまま帰る彼女。置いていかれてしまう。