1/12 はれ

俺にとっての伝説のギグがある、
野外フェスでだいぶ夜も更けた頃、
客もまばらだった時のステージだ。
演奏は最高に白熱していつまででも続けられるようだった
あんまり長いんでつまみ出されちまったけどな。

俺がドラムで息子のお前がベースだった。
そのあと俺たちは契約を解除して生を捨て旅に出た。
他のプレイヤーにはあまり興味のなかったお前が、それでも俺のとっておきのお気に入りのレコードには関心を示してたよな。

何てことだ!
その有名バンドのベーシストが今まさに目の前にいるじゃないか!